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スタッフブログ(院内日記) |
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院内で起こったおもしろい出来事、スタッフのひとこと、
院長より皆様にお伝えしたいことを、日々更新いたします。
当院の雰囲気や、皆様の飼っていらっしゃる動物について、
知っていただくきっかけになればと思っております。
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目次 |
更新日 |
更新者 |
動物種類 |
腎不全とは(2) |
5/14 |
獣医師 泥谷 |
犬・猫について |
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腎不全について(2)
こんにちは、獣医師の泥谷です。慢性腎不全とその治療その2となります。
第二回の今回は腎不全の進行に伴う症状の変化についてです。
腎臓の機能が正常に働かなくなり、ろ過および再吸収能力が落ちてしまった
状態を腎不全といいます。
しかし、腎臓には予備能力があるため、初期の頃には腎臓の病気に
気づきにくいという特徴があります。
初期の頃は、まずその予備能力が落ちてきます。
しかし、腎臓はもとあった能力の50%位まで機能が落ちても、ほぼ症状は出ません。
次に腎臓の機能が50%以下になってくると、アンモニアのろ過などは正常に行われていますが、
再吸収がうまくいかなくなってきます。
この段階になると、尿として体液が失われ始めるので、それを補うために水を飲む量が増える、
多飲多尿という症状がでてきます。
(唯一、尿検査で尿比重の低下という症状がでます。血液検査では異常はほぼ出ません)
そして腎機能が30%以下になると、ろ過もうまくいかなくなるため、BUNの上昇
(アンモニアが体に残る)が出始めます。
そうなると食欲が落ち、場合によっては嘔吐などの症状が出てきます。
そのため体に入る水分量が少なくなり、そして多尿はさらにひどくなっているため
脱水が起こります。
また、この頃から尿中に異常に排泄される蛋白が増えてくるため筋肉が落ち、
体重が減るという症状も現われます。
最終的に腎機能が10%以下になってしまうと、尿毒症の症状が強く出はじめ、
食欲が全くなくなり、嘔吐をくり返し、場合によってはけいれんを起こし、
尿さえも作られなくなることから、腹膜透析くらいしか血中アンモニアを下げるすべがなくなるため、
生命を維持するのが困難となります。
(...次回に続く。) |
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